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契約の解除と解約、cancellationとtermination

契約の解除と解約、cancellationとtermination



以前に契約の終了とその英訳についてこのブログにも書きましたが、混乱されているところなので、もう一度もう少しつっこんで、本日は特に解除と解約の訳について。

解除解約は、契約書中でよく使用されますが、両者が同一契約書の中で両用語が混同して使われたり、契約書によって逆の意味で言及されることがあります。従って、以下に書き述べることにも異議がある方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合はぜひコメントいただければ幸いです。また、この両者のそれぞれの意義については日本語については日本の法律専門の方、英語では英語専門の方、一家言お持ちの方いらっしゃると思います、以下は翻訳者として翻訳に関わる観点からの理解ということでご容赦願います。このような前提のもと。。

さて、解除は狭義に使用した場合は、契約条項の違反などによって相手方が契約を終了させる権利が生じた場合、すなわち解除権をもって契約を終了させるときに使用します。催告を要するばあいもあり、催告を要さず直ちの解除ができることもあると思います。

英語の用語についても日本語同様、統一性にかけるところがあります。契約の終了としては、英語の場合expireとterminateの2つの単語で済ましている契約書が多いように思います。狭義で使用する場合には、上記のように解除権を以って終了させる場合、すなわち日本語では解除にあたる用語はcancelが使われます。

日本の契約では、契約違反などあるいは特に理由はなくても契約当事者の都合により一定の期間の事前の通知をすることにより契約を終了させることができる、という規定があるのが一般的で、その場合、(混乱されていない限り)解約が使用されます。解約には例えば3ヶ月前の通知(又は即時解約する場合はその期間にあたるペナルティ)を要するとか、当然に事前の通知を要件とするのが普通です。この意味での解約英語ではこの場合、terminateです。

結論として、狭義の解除、解約それぞれの用語の意味は、
解除=cancel
解約=terminate
となります。

ただし、すでに述べたように英語の契約書ではexpireとterminateだけしか使用されていないことも多く、この場合のterminate、すなわち広義の意味ではterminateは解除と解約の両方を意味するといえます。

逆に、日本語の場合も、解除で解約の場合も含めていうことがありますので、すなわち解除で全ての満了以外の契約の終了をいうことがあります。この広義の意味での解除は英語でほぼ「終了」の意味で使うterminateに近く、この場合上の等式がクロスになるというややこしい話になります。

解除と解約は多くの場合、誤用、混同使用されているので、また広義と狭義の意味が流動的なので、翻訳をするにあたっては、字面的に解除であるか、解約と書かれているかということ以外に、どういう意味でそれらが使用されているかを判断し、それに応じて適当な英語の訳語を選択することが肝要です。

永江俊一


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テーマ : 翻訳 - ジャンル : ビジネス

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