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検案書の翻訳

検案書の翻訳



検案書は英語ではPostmortem Certificate。一般にはあまりお目にかかることはない書類のひとつかもしれないが、翻訳者をしているとけっこう翻訳をする機会が多い書類の一つです。

病死などの場合は、死亡診断書ということになるのですが、他殺体、自殺、外傷性の死体、その他解剖をして死因を特定する必要があると判断されたものなどは、検死官による「検案書」ということになる。書式は死亡診断書とほぼ同一で(死亡診断書と検案書が併記されていて、検案書の場合は死亡診断書を取り消し線で消して使用するという書式になっているのが一般的)、記載される内容はほぼ共通しています。

翻訳をしていて少し怖い状況があったりします。
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プロジェクト名古屋

プロジェクト名古屋(Project Nagoya 2011)


by 日本翻訳者協会

日本の日英、英日翻訳者を中心に結成された日本翻訳者協会が主催するプロジェクト名古屋Project Nagoya 2011)というイベントがあります。今年で4年目ということです。例年、翻訳に関する講演、ディスカッションなどがあり、フリーランス翻訳者にとって格好のネットワーキングの機会となっていますが、今年は例年にも増して充実したプログラムが準備されています。翻訳者の方、翻訳会社のコーディネータの方、経営者の方、また翻訳全般に興味がある方、詳しくはウェブで。日本翻訳者協会(JAT)のウェブページに掲載されています。ホームからは少し中に入っていますので、プロジェクト名古屋で探して下記のページにアクセスできます。
    プロジェクト名古屋2011
(Project Nagoya 2011)です。

開催日:平成23年11月12日(土曜)午前9時から
開催場所:愛知県名古屋市
(午後5時半から日本翻訳者協会(JAT)が主催する交流会もあり)
詳細は下記日本翻訳者協会ホームページ内プロジェクト名古屋(Project Nagoya 2011)サイトで。

http://project.jat.org/ja/nagoya/2011/program/

翻訳者協会員
永江俊一

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契約の解除と解約、cancellationとtermination

契約の解除と解約、cancellationとtermination



以前に契約の終了とその英訳についてこのブログにも書きましたが、混乱されているところなので、もう一度もう少しつっこんで、本日は特に解除と解約の訳について。

解除解約は、契約書中でよく使用されますが、両者が同一契約書の中で両用語が混同して使われたり、契約書によって逆の意味で言及されることがあります。従って、以下に書き述べることにも異議がある方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合はぜひコメントいただければ幸いです。また、この両者のそれぞれの意義については日本語については日本の法律専門の方、英語では英語専門の方、一家言お持ちの方いらっしゃると思います、以下は翻訳者として翻訳に関わる観点からの理解ということでご容赦願います。このような前提のもと。。

さて、解除は狭義に使用した場合は、契約条項の違反などによって相手方が契約を終了させる権利が生じた場合、すなわち解除権をもって契約を終了させるときに使用します。催告を要するばあいもあり、催告を要さず直ちの解除ができることもあると思います。

英語の用語についても日本語同様、統一性にかけるところがあります。契約の終了としては、英語の場合expireとterminateの2つの単語で済ましている契約書が多いように思います。狭義で使用する場合には、上記のように解除権を以って終了させる場合、すなわち日本語では解除にあたる用語はcancelが使われます。

日本の契約では、契約違反などあるいは特に理由はなくても契約当事者の都合により一定の期間の事前の通知をすることにより契約を終了させることができる、という規定があるのが一般的で、その場合、(混乱されていない限り)解約が使用されます。解約には例えば3ヶ月前の通知(又は即時解約する場合はその期間にあたるペナルティ)を要するとか、当然に事前の通知を要件とするのが普通です。この意味での解約英語ではこの場合、terminateです。

結論として、狭義の解除、解約それぞれの用語の意味は、
解除=cancel
解約=terminate
となります。

ただし、すでに述べたように英語の契約書ではexpireとterminateだけしか使用されていないことも多く、この場合のterminate、すなわち広義の意味ではterminateは解除と解約の両方を意味するといえます。

逆に、日本語の場合も、解除で解約の場合も含めていうことがありますので、すなわち解除で全ての満了以外の契約の終了をいうことがあります。この広義の意味での解除は英語でほぼ「終了」の意味で使うterminateに近く、この場合上の等式がクロスになるというややこしい話になります。

解除と解約は多くの場合、誤用、混同使用されているので、また広義と狭義の意味が流動的なので、翻訳をするにあたっては、字面的に解除であるか、解約と書かれているかということ以外に、どういう意味でそれらが使用されているかを判断し、それに応じて適当な英語の訳語を選択することが肝要です。

永江俊一


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マンション名の翻訳

東急ドエルアルス

気の置けない学生時代の友達との会話などは楽しいもので、昔の友人などにあったときに、「おまえ仕事なんしよーとや?」などと聞かれるままに、「うん、翻訳とか。」などと答えると、聞いた相手は回答の仕事の内容が分かったような分からなかったような風で。「ふーん」とか。翻訳というのは普通日常生活にはあまりなじみがないので、職業になるというのがよくわからんところでしょう。

翻訳はけっこうどろくさい仕事で、固有名詞を一生懸命調べたりして何時間もかかったりする。その固有名詞もナポレオンとか、トラファルガーとか、意味深い固有名詞なら時間をかけて調べ上げたとしてもそのかいがあるというものだけれど、翻訳ではえてしてドーでもいい固有名詞を正確に調べるはめになったりするものです。

戸籍謄本の翻訳、出生証明書の翻訳、会社登記簿履歴事項全部証明書)の翻訳などいずれも人の名前と住所から切り離せない書類ですが、住所は例えば港区赤坂6丁目2番地5号○○マンションなど地番の後にマンション名があることが多い。マンション名など実質にはなんら意味がないので翻訳者としては手を抜く意味でも、意味のないことで情報を増やしてことをややこしくしないためにも、マンション名など無視して6-2-5 Akasaka, とシンプルに決めたいのだけれど、お客さんの中にはマンション名もきちんと翻訳してください、という几帳面なかたも結構おり、また故あってマンション名を記載する必要があることもある。

さて、日本のマンション名。そもそも、このマンション、という普通名詞自体が誇大名称で、語源と思われるmansionは英語では普通は戸建の豪邸を指すので、占有面積70平米のアパートは本来マンションと呼べる代物ではない。それで、マンション名と言えばたいていはカタカナで、なんという景色もない側溝近くのアパートにリバーサイドロイヤルレジデンスとか、かなりいいたい放題のカタカナが多用されたりする。

東急ドエルアルス麻布十番町プリンセスロードシーサイドビラロイヤルガーデンプレジデントヒル、などというマンション名になると(架空のマンション名です)、マンション名だけで軽く1行使ったりして、ただでさえ日英訳は英語の方が横に伸びてスペース難に頭を悩ましているのに大変きついことになる。東急ドエルアルスを英語でつづろうとするとえっと?とすぐには分からない。東急不動産のホームページを調べると、このブランドの英語スペルはのっていない。かなり無責任。それで、東急ドエルアルスで調べるとDoel Ars Sanda Woody Townとかもっともらしいスペルのものがでてくるけれど、いまひとつ説得力なく、Tokyu Doeru Arusu Kita-Urawaとかもでてきて、これも少し怪しい。結局Tokyu Dwell ULS Bandaihigashi Little Park(カタカナはリトルパークじゃなくて、リトレパルクです)あたりを採用して、本日は東急ドエルアルス=Tokyu Dwell ULS という英語の勉強をしました。時間をかけて調べざるを得なかった割にはどうでもいいじゃん、的な豆知識でした。また正解であるという確信もありません。dwellはともかく、ULSはUrban Luxuary Spaceとか思い切りアトランダムに単語を羅列して頭文字を並べたのでしょうか、dwelling houseの意味のフランス語とかラテン語とかのおしゃれ発音なのでしょうか、推定でしかありません。東急ドエルアルスについてはネット上にいろいろなスペルが飛び交っていました。東急建設にはこのブランドの英文スペルが市場に確立するよう、早急、地道なアクションとパブリシティをお勧めします。東急ドエルアルスのロゴ使用の時には必ず英文名を添えるとか。

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